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第9回【経営者コラム】対⼈のコツ!⾃⼰表現のヒント!ことばの選び⽅を⾒直すことで 社内外コミュニケーションがスムーズに。

 

ビジネスに携わる皆さまにとっての年末年始は、

賀状の作成や挨拶回りやなど、さまざまなコミュニケーションが

活発になる時期でもあります。

コミュニケーションが得意な⽅も不得⼿な⽅も、

⾃分の⾔わんとする真意を相⼿にうまく伝えることができなかったり、

誤解を⽣むような表現をしてしまったと、後悔した経験が少なからずあるでしょう。

シーンに応じたコミュニケーションは「ことばの選び⽅」が重要になってきます。

それは、SNSなどのコンテンツで事業の情報発信にもつながることです。

ことばの選び⽅次第で、気持ちの良い社内活動や取引き先との関係構築にも

きっと役⽴つことでしょう。

 

まず始めよう!「⾜すべきことば」

最初に⾜すべき⾔葉。それは「相⼿の名前」です。

なんだ!そんなことかと思われるかもしれませんが、

名前を呼ぶということ、案外できていないものです。

話しかけるときには、きちんと「相⼿の名前」を呼び

省略しないというのはコミュニケーション根源ですが、

あえて名前呼ぶ必要がない場⾯は、たくさん存在しています。

例えば、⽬の前に相⼿がいる、その場に相⼿と⾃分の2⼈だけ、

話の内容で誰に⾔っているのか分かる、などです。

 

⼈には、⼤勢としてではなく、個⼈として認識してほしいという

基本的な欲求があるのです。

特に、⼈に頼みごとをする時は名前を呼びましょう。

それが、部下、取引先、⽬上の⼈、友⼈、奥さんや旦那さんであっても。

名前を呼ぶことで「軽くみていない」「誰でもいいわけではない」「気にかけている」

などの信頼や安⼼を相⼿に与えることにもなるのです。

出典:津⽥ 秀樹.⻄村 鋭介,会話の9割は「⾔いかえ⼒」でうまくいく, 2022年12⽉07⽇

 

それは、SNSでも同じことです。

実店舗でお客さまのお名前を呼んでいるのと同様に、SNS上でも

相⼿の名前を出せるシーンでは、しっかり相⼿の名前を呼ぶということを

⼼に刻みましょう。

 

⾔いかえの早道?
「やめるべきことば_その1【極端語】」

普段の会話の中にある【極端語】をやめることが、

ことばの⾔いかえの早道とも⾔えます。

会話に潜んでいるチクチクとした「極端なことば」をなくすことで、

コミュニケーションが柔らかなものになります。

例)ビジネスシーンで部下が2・3回、同じミスをしたと想定します。

「いつも同じミスばかりして!」と叱る、この「いつも」が【極端語】です。

「2・3回」を「いつも」というように極端に表現してしまっているのです。

 

【極端語】にあたるのは————————————————————

「絶対」「ばっかり」「なんにも」「まったく」「〜だけ」「本当に」「全部」

「全然」「すべて」「完全に」「ちっとも」「⼤〇〇」「みんな」「超〇〇」

「世の中には⼭ほどいる」「世の中で君くらいのものだ」など

——————————————————————————————-

 

振り返ってみてください。あなたの会話のなかに

「極端語」が登場しがちではありませんか?

良いことを伝えるときに使うなら効果的と⾔える「極端語」ですが、

相⼿を責めるときに使ってしまうと、攻撃するための武器となってしまい

チクチクした会話になってしまうのです。

 

それは、⾃分のこの感情をわかってほしい!「伝えたい」という思いが

強ければ強いほど【極端語】を増やしていくきっかけになるのです。

ですから、特に現れやすいのが相⼿を叱るときや⽂句を⾔うとき。

相⼿は、極端なことば⾃体に「そこまでのことはないのに」と

反論や反発を感じてしまい、返って反省を促すことが

できなくなってしまうことが多いのです。

 

何度もミスが起こる場⾯で注意したい気持ちはもっともです。

そんな時は、叱ることをやめるのではなく、【極端語】だけをやめてみましょう。

その⼩さな変化が、相⼿も⾃分も傷つけない話し⽅への第⼀歩になるのです。

出典:津⽥ 秀樹.⻄村 鋭介,会話の9割は「⾔いかえ⼒」でうまくいく, 2022年12⽉07⽇

 

怒った時の⼝癖になっていませんか?
「やめるべきことば_その2【⽐喩】」

「ゆとり世代だから〇〇だ」とか「幼稚園⽣のような〇〇だ」とか、

「⼥だから」「男だから」など、マイナスな⽐喩表現を使っていませんか。

この⾔い⽅ほど嫌な気持ちになるものはありません。

⽐喩ではなく⾃分のこととして⾔われれば、

⾃分はそうではないと反論することもできるでしょう。

しかし、集団や不特定多数の⽐喩の中で⾔われてしまうと

反論する機会も無くなってしまい、

この表現⾃体がとても卑怯なものになってしまうのです。

悪意ある⽐喩は、相⼿に倍になって伝わると思ってください。

ネガティブなインパクトは、相⼿に⼤きく響いてしまうのです。

「あなたは〇〇だからだめだと」、直接本⼈に対して⾔う表現にしましょう。

そうすることで、相⼿と⾃分が1対1になり、腹を割りやすくなるでしょう。

出典:津⽥ 秀樹.⻄村 鋭介,会話の9割は「⾔いかえ⼒」でうまくいく, 2022年12⽉07⽇

 

使ってみよう!相⼿と同じことば。
聞き上⼿になれる「反映技法」

話を聞くことを専⾨としている⼈たちが、最初の⼀歩として⾝につける

「反映」という話し⽅。

会議などで誰かが発⾔するたび、議⻑が「それは〇〇ということですね」と

発⾔者の⾔葉を毎回繰り返しているのが「反映」にあたります。

⼀⾒、時間のムダのように感じますが、そうすることで

発⾔した⼈が満⾜しますし、会議の進⾏にも協⼒的になるのです。

これがもし、だれかの発⾔のあとすぐに回答したり、

発⾔途中で「いや、そうではなくて」などと遮ったりすると、

それが的確な答えであったとしても会議が紛糾しやすくなってしまいます。

それは、発⾔者の満⾜度の違いによるものです。

相⼿の話をきちんと聞いているとアピールできる

“〇〇ということですね”という相⼿と同じことばの繰り返し「反映技法」。

⼈間関係が円滑になるはずです。ぜひ、使ってみてください。

出典:津⽥ 秀樹.⻄村 鋭介,会話の9割は「⾔いかえ⼒」でうまくいく, 2022年12⽉07⽇

 

シーンに合わせた「質問形式のはなし⽅」

ことばだけではなく、「話し⽅でのコミュニケーション」も考えてみましょう。

話題を広げていく「相⼿に質問するという⼿法」があります。

質問のスタイルは、⼤きく分けて下の2つです。

▶︎「クローズドクエスチョン」/「はい」または「いいえ」で答えられる質問

「今⽇は⾞でお越しですか?」「⽢いものはお好きですか?」など、

「はい」か「いいえ」で答えられる質問を「クローズドクエスチョン」と⾔います。

会話は広がりにくいのですが、答えをきちんと出すことができるので

会議や打ち合わせの内容確認など「ビジネスシーン向きの質問スタイル」と⾔えるでしょう。

 

▶︎「オープンクエスチョン」/「さまざまな答え」によって会話の⽷⼝がつかめる質問

「今⽇は何でお越しですか?」」「⾷べ物は何がお好きですか?」

「休⽇はどう過ごしていますか?」など、いろいろな答えが返って来ると想定される

質問のことを「オープンクエスチョン」と⾔います。

話題に困ったときや相⼿の返答の⾒当がついているときでも、

「オープンクエスチョン」をきっかけに、相⼿と気持ちよく話せる話題に

発展する可能性が⼤きいのです。

出典:⻄出ひろ⼦監修,ビジネスマナーの教科書 vol.6「聞き上⼿」になるためには?2019年10⽉28⽇,

FINEBOYS Online, https://fineboys-online.jp/lifestyle/regular/detail.php?id=2059&p=1

 

さて、会話に付きものである「お茶やコーヒー」。

話をはじめる前に出すという習慣は、とても理にかなっています。

お茶やコーヒーに含まれるカフェインには「親和傾向」を⾼める作⽤があるのです。

「親和傾向」とは、“⼈と⼀緒にいたいとか親しくしたいという⼼理”です。

これは、実験でもその効果が実証されています。

ちなみに、カフェイン量はそれぞれ100ccあたり、

コーヒー/約60mg、紅茶/約30mg、⽟露約/160mg、含まれています。

ビジネスシーンでもプライベートでも

お茶やコーヒーを活⽤したカフェタイムを活⽤してください。

出典:津⽥ 秀樹.⻄村 鋭介,会話の9割は「⾔いかえ⼒」でうまくいく, 2022年12⽉07⽇

 

まとめ

「⾜すべきことば」「やめるべきことば」「会話のちょっとした技法」など、

ことばをほんの少し⾒直し、話し⽅を変えることで、

良い⼈間関係のスタートとなる循環のもとを築くことができ、

今までとは⼀味違うコミュニケーションが⽣み出されるはずです。

ことばのニュアンスは、記憶まで変化させるという研究結果もあります。

ことばの選び⽅次第で、ビジネスシーンでも親しい⼈との⽇常でも、

相⼿の記憶の中に「良い印象が残り」「またこの⼈と話したい」と

思ってもらえる可能性が広がります。

経営者さまや従業員の皆さまの気持ちも新たになる新年というタイミングを

「ことば選びを⾒直すスタート」のタイミングにし、

業務はもちろん、⽇常をも充実させるためのきっかけに

していただければと思います。

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