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第26回 経営者コラム|前回コラム「広告トレンド」を深掘り! 発想の転換で引き寄せる、消費者の心。

 

「広告トレンドを理解し、発想の転換を通じて消費者の心を引き寄せる」

日本市場では「サステナビリティの強調」「AIを活用したパーソナライズ広告」「インフルエンサー・マーケティング」といった前年から続くトレンドやその他の新しいトレンドが、早いスピードで広がっています。
これらのトレンドは、限られた自社の要素の中、お客様へのアプローチを最大限に引き出す後押しになってくれます。

例えば、「サステナビリティを強調した広告」は、環境意識の高まりに応じて消費者に好感を持たれやすく、企業の信頼性を向上させます。
また、「AI技術の進化により個々の消費者に合わせた広告」を提供することで、広告の効果を最大化できるでしょう。
「インフルエンサー・マーケティング」は、SNSの普及に伴い、信頼できる情報源として消費者に強い影響を与えています。

これらの最新トレンドを深掘りし、さらに「発想の転換」を加えることで、いかに小規模事業者が消費者心理を引き寄せることができるかを考察し、限られた手の内をどのように有効活用し、競争の激しい市場に活かすか?
その方策を探っていきます。

 

 

発想を転換した広告マーケティングとは?
転換例から見えてくるのは、ほんのちょっとのひねり。

 

広告マーケティングにおける発想の転換は、従来の方法に捉われず、新しい視点や手法を取り入れることで消費者に強い印象を与え、ブランドの認知度を高める重要な要素です。

 

1.亀田製菓の「おこめ名刺」

「柿の種」などで有名な菓子メーカー「亀田製菓」。
米菓の製造過程で発生する副産物を新しい価値のある商品へと生みかえる
アップサイクルの取り組みをスタートしました。

その第一弾が「おこめ名刺」です。

発想の転換
フードロス削減=食べるだけではない

20245月下旬よりお米の形をした「おこめ名刺」を導入し、全従業員に配布。
「おこめ名刺」には、亀田製菓の工場で回収した米菓の製造工程で発生する副産物をアップサイクルした紙を使用。
製紙に必要な化学薬品の代わりとして米菓の副産物を再利用することで、CO2排出量を削減することができるとのこと。

出典:亀田製菓,ニュースリリース,亀田製菓株式会社のアップサイクル『Re Kameda』始動お米が名刺に生まれ変わります, 20240523,https://www.kamedaseika.co.jp/news/20240522_21550/

名刺を渡された相手に印象を残し、話題性が高い素晴らしいマーケテイング手法です。
2024
年には、サステナビリティとエコフレンドリーなマーケティングが一層重視されると予想されています。おこめ名刺は、このトレンドにぴったり合致しており、企業の社会的責任を強調する手法と言えるでしょう。

 

 

2.しまむらの「AIモデル」

 

手頃なファッションを提供する「しまむら」。
AIモデルを使って、低価格でトレンドを反映した商品のプロモーションを行いました。
これにより、手頃な価格帯の商品でもスタイリッシュに見せることが可能に。

さらに、AIモデルがかわいすぎる!どうみても人間!と話題に。
しまむらによると、リアルのモデルより時間と人件費などの経費削減が実現したとのこと。

発想の転換
リアルな人間でなくてもいい

AIモデルが発信するインスタグラムのスタイルで、スピード感のある販売促進を可能に。
人間のモデルとは異なり、AIモデルはスケジュール調整や撮影に時間がかからない点がメリットとして挙げられています。
AIモデルを扱うAI model株式会社のホームページでは、モデル撮影のコストを最大70%削減できると謳っています。

出典:YAHOO!ニュース, しまむらのAIモデル・瑠菜(20)が「かわいすぎる!」と反響!インスタで全身しまむらコーデ披露「どう見ても人間」, 2024610()15:54,https://news.yahoo.co.jp/articles/cb2968a3137c8f94b9d9f3325afd2bc2ec3c6f20

出典:YAHOO!ニュース, 「これAIなの?」「かわいい」しまむら、生成AIモデル・瑠菜に反響スキャンダルがないメリットも?, 202468()9:17, https://news.yahoo.co.jp/articles/cb2968a3137c8f94b9d9f3325afd2bc2ec3c6f20

 

AIモデルを起用した理由について、16歳~20代前半の若年層ファンを拡大する狙いがあり、若者の投稿には「どう見ても人間。肌の質感とか瞳とかもね」や「インスタやっていると親近感が湧くし見やすい」などのコメント。
驚きを隠せない様子も、さらに話題になる要素です。

 

 

 

今年も引き続き人気のインフルエンサーを使った広告活用。
実際のところ効果は?

 

大手企業は、どんなインフルエンサーを起用しているのでしょうか?
森永製菓を例に見てみましょう。

森永製菓では、インスタグラムで人気のイラストレーターや人気漫画家とコラボし、新しいアイスクリーム商品のプロモーションを行いました。
ユニークなストーリーテリングが消費者の共感を呼び、製品の売り上げに貢献しました 

出典:森永製菓,書き下ろし漫画,20204612日アクセス,https://www.morinaga.co.jp/sundae/yondaecup/

 

たった一人ではなく複数のインフルエンサーを起用することで、広いターゲットを獲得することができるという利点と、嗜好が偏らないという利点があります。

 

 

 

ステルスマーケティングが禁止されても
インフルエンサーの発信力は健在。

 

2023年の秋、ステルスマーケティングは景品表示法違反となりました。
実際は広告なのに、一般消費者が広告であると判別できないものが規制の対象になるといった内容です。
参考:令和5101日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。 | 消費者庁


ステルスマーケティングが禁止されたことによって、インフルエンサーが「これは、広告主から宣伝を依頼されている「案件」です」などと宣伝であることを正面から発信するようになりました。
フォロワー側もその内容が広告であることを理解したうえでコンテンツを見ることが当たり前になっている訳です。


画像引用元:【凄いアプリ!】今話題のNotionが便利すぎる!Taiki流使い方をご紹介します!|YouTube

 

応援していたり、有名であったりするインフルエンサーが良いと言っている製品だからその商品を使ってみたいと思う、そんな層が多く存在します。
ステルスマーケティング禁止によって、インフルエンサーマーケティングが健全化したと言っても過言ではないのです。

 

 

 

日本のソーシャルメディアマーケティングとインフルエンサー、両市場規模の著しい伸び

 

ソーシャルメディアマーケティング市場規模について。
下のグラフは、SNSの市場規模の成長率から近未来を予測し視覚化したものです。
2027年には2020年の6倍以上もの成長が見込まれています。

2023年以降も安定して拡大していくと予想される
2027年には2023年比の約1.7倍にあたる18,868億円になる見通し

 

SNS別のインフルエンサーマーケティング市場規模についてみてみると下のグラフになります。

 

2027年には1,302億円に達すると予測
2027年の予測額は2023年度比で約1.8
出典:Influencer Hub, 2024年版】インフルエンサーマーケティングの市場規模と2027年までの見通し,https://influencermarketing-company.com/influencer-column/market-size/


発想の転換の要素としては、自社からインフルエンサーを作り出すという逆転の発想はいかがでしょうか。
地元インフルエンサーからの発信の中に自社の名物社員を登場させるなどし、後々は、名物社員がSNSを発信するというのも一つの手段です。

 

 

 

まとめ

ほんのちょっとの思考の転換が、限られた手札を効果的に活用することにつながります。
その中に、広告マーケティングの最新トレンドを取り入れ、SNSをうまく使うことによって、企業の大きさに関わらず競争力を培うことができるのです。

サステナビリティやAI技術、さらに、ステルスマーケティングの禁止により、インフルエンサー・マーケティングの透明性と信頼性が向上しています。
自社に適した戦略を柔軟に取り入れ、自社やブランド、商品などの認知度を高める、その道筋が可能になったのです。
本文中の「サステナビリティの強調」「AIを活用したパーソナライズ広告」「インフルエンサー・マーケティング」の手法を積極的に活用し、自社SNS強化で、しっかりと活路を見出しましょう。

 

 

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